3/18本会議 一般質疑録 保育政策について
- 慧 務川
- 3月25日
- 読了時間: 9分
更新日:4月3日
3/18の本会議では、一般質疑で登壇いたしました。
保育政策については
・デジタル化の進め方
・業界団体とのコミュニケーションをより密に
・保育無償化、保育士処遇改善の市独自政策に必要な予算とは
・財源確保について
を質疑いたしました。
以下、質疑メモ(暫定版)を記載します。赤字が市の答弁です。
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自由民主党相模原市議団の一員として一般質問を行います。
まず、保育現場のデジタル化についてです。
保育業界の深刻な人手不足を緩和する手段を考える際、興味深いデータがあります。こども家庭庁によれば、保育士が事務系業務に割いている業務時間は全体の33%を占めているとのことです。
そこで、こども家庭庁は「保育現場でのDX推進」策として、行政から園に事業費として支給する給付に関する事務・行政が園を監査する事務・保護者が保育園を決める保活事務の3つに着目したようです。
行政、保育園、保護者がお互いに申請・受理する書面を全国統一の電子化システムで規格化する、いわゆるデジタルプラットフォームを確立し、令和8年度に本格稼働させることを決めました。
もし実現すれば、保育業界の人手不足を効果的に緩和するでしょう。
この取組については、昨年10月から11月に、国から本市に対しても「意見照会」が実施されたと承知しています。国における保育のDX戦略に対する本市の評価と、意見照会への対応状況について伺います。
次に、この取組について、保育・教育関連団体、事業者への照会は、こども家庭庁HP上で実施されただけのようです。しかも、66pにおよぶ説明資料と複数の別紙という膨大な資料が無味乾燥に示されています。
これでは、多くの市内団体・事業者は、国が本来意図していることをくみ取ることが困難だったのではないでしょうか。本市団体・事業者の国の取組に対する認知度について、本市はどの程度承知しているか伺います。また、その周知に向けて今後どのように取り組むか、伺います。
次に、保育業界の要望についてです。
上意下達の取組も重要ですが、ボトムアップの政策も欠かせません。
今年度、本市に対して、どのような団体から保育政策に関する要望があったか伺います。また、どの団体からも共通して要望があり、優先的に対応を検討すべきものはあったか、伺います。
最後に、市独自の取組について。
保育の無償化、保育士の処遇改善策は業界・議会からも要望が多いです。他方、実現を目指すなら、必要な予算規模と財源論は本来欠かせません。
保育無償化について、仮に0・1・2歳児の保育料を無償化した場合に必要な予算はいくらになるか伺います。
現在、国の保育無償化政策では、保育園でこどもたちに提供される食事は無償化の対象となっていません。主食・副食含め、3-5歳の給食費を無償化とした場合、追加的に必要となる予算はいくらか伺います。
保育士の処遇改善策について、本市保育士の月額給与は町田市の保育士と比べて低いといった意見をよく耳にします。本市独自の処遇改善加算をさらに増額し、保育士の給与を町田市並みとした場合、必要となる予算はいくらか伺います。
国が進めるデジタルプラットフォームの構築については、手続きの効率化や事務負担の軽減に資する取組と認識しており、国の動向の把握に努めているところです。
昨年の照会に対しては、意見を述べていませんが、引き続き、国の動向を注視してまいります。
国のデジタルプラットフォームに関する認知度の把握は行っておりませんが、本市では、保育現場のデジタル化は、重要であると考えており、これまでも市内の保育所等に対して、取組の意義や補助金の説明等を行ってまいりました。
今後も、様々な機会を通じて、保育現場の視点に立った情報提供に取り組んでまいります。
市内の保育所や認定こども園、幼稚園等の関係者から保育士等の人材確保に関する要望をいただきました。
保育士等の人材確保策の充実については、適宜、国へ要請しており、国においては、令和6年度分以降の人件費の充実を図っています。
本市の対応としては、こうした国の取組に加えて、現場のご意見を伺いながら、必要な方策の検討を進めてまいります。
0歳児から2歳児の保育料の無償化に必要な費用を試算すると、毎年、約19億円の一般財源が必要となります。
また、3歳児から5歳児の給食費の無償化に必要な費用を一定の仮定の基で試算すると、毎年約10億円の一般財源が必要となります。
本市独自の処遇改善は、一人当たり月額2万1000円を助成していますが、町田市は、施設の規模、こどもの年齢や人数に応じて、算出金額を助成しています。
町田石と同じ事業設計で本市を試算した場合、現在よりも約4億円多い、約9億円の一般財源が必要となります。
再質問です。
国のデジタルプラットフォーム構築の取組について、私は現場の事業者の3園に取材しました。その中では、この動きを把握している事業者はいませんでした。
市長からは「情報提供に取り組む」と答弁いただきましたが、情報提供に工夫がなければ、事業者には響きません。
国の取組の趣旨と利点を関係者に丁寧に説明し、市内の保育現場のDX推進の気運を醸成し、関係者の足並みが揃うよう調整することが、本市の行政、議員の役割ではないでしょうか。いみじくも、DX条例が議案提出されております。
今後、関係者に対して、どのように情報提供に取り組むのか、伺います。
情報提供に当たっては、特に、園の運営方針を決定する立場にある施設長に対して、デジタ
ル化の意義やメリットを、分かりやすくお伝えし、理解を深めていただくことが重要と考えて
います。
このため、園長会等において、導入事例を交えた具体的な説明や、専門用語をできる限り使
用せず、平易な言葉を用いた、わかりやすい内容での情報提供に取り組んでまいります。
情報提供だけでなく、職員が直接、園に赴き、導入の理解と協力を仰ぐ、ひざ詰めの対話が必要と考えます。その他、業界団体を集めての意見交換会や勉強会を定期的に開き、国の保育現場DX推進の政策導入に向けたコミュニケーションを図るべきと考えます。見解を伺います。
保育現場のデジタル化を推進するに当たっては、現場の方々の考えを伺いながら、デジタル
化への理解を深めていただくことが重要と考えています。
このため、現場の方々と、様々な形での対話を重ね、忌憚のない意見交換に取り組んでまい
ります。
よろしくお願いいたします。私も早速4月にこの取組について、複数の園と情報提供・意見交換する予定を組んでおります。
次に、業界からの要望について、人材確保に関する要望を受け取っているとのことでしたが、具体的にどのような施策だったのか、伺います。
保育人材確保に関する要望につきましては、保育士等の処遇改善や職員配置を手厚くした場合の支援の充実などが主なものです。
私が把握している範囲では、「保育士の家賃補助制度」も各団体で共通した要望でした。同制度は新卒者のみが対象となり、中途採用保育士が使えない問題があるとのこと。また、保育士宿舎借り上げ事業については、予算の執行率が50%に満たず活用されていないとの指摘がある。こうした団体の指摘について、どのように受け止め、今後どのように対応していくか伺います。
保育関係者からは、家賃補助事業は人材確保策として有効とのご意見や、対象者の拡充に関す
るご意見をいただいています。
この事業の執行率は過去3年で平均70%程度ですが、いずれにせよ、保育人材の確保は重要
な課題であり、現在実施している施策の状況を踏まえつつ、現場の方々の意見を伺いながら、必
要な方策について検討してまいります。
中途採用の保育士で賃貸契約を結んでいる方が果たしてどの程度いるのか、対象拡大に必要な財源がいくらかかるのか、予算の執行率が低い理由の分析など、政策の必要性・効果・財源論を含む実現可能性について、業界と対話し、互いが納得する形で政策判断をくだすべきではないでしょうか。家賃補助制度に限らず、各種要望への対応については、今申し上げた論点を含むより綿密な対話をすべきと考えます。見解を伺います。
保育人材確保に関する方策を検討する上で、保育関係者と対話を重ねることは重要と考えています。
これまでも、関係団体の役員会や園長会等で意見交換を行ってきましたが、今後も、市として
も状況に応じて必要な情報を提供しながら、より綿密な意見交換に努めてまいります。
次に市の独自の取組についてです。0-2歳保育の無償化、3-5歳の主食・副食無償化、町田市並みの処遇改善加算すべて実現する場合は、33億円の恒久財源が必要です。こうした財源を確保してでも市独自の取組を実施すべきかどうか、市の見解を伺います。
現在も、休日一時保育事業など、様々な市独自の保育施策に取り組んでいますが、今後も、施
策の有効性や、保育サービスを利用していない方との公平性、財政に与える影響等を総合的に勘
案しながら、必要な方策を検討してまいります。
その通り、公平性や財政に与える影響の議論が欠かせません。
市が余剰金を発生させるくらいであれば、保育行政につぎ込めるのではないかといった議論はすでに出尽くしていますし、これを全否定するつもりはありません。しかし、例えば33億円の恒久財源を果たして市の財政構造を変える、スクラップビルトだけで安定的に確保できるかといえば、やや疑問です。
本気で市独自の政策を求めるならば、税制創設の議論も逃げずに行うべきです。
神奈川県は水源環境税を創設、横浜市はみどり税を創設したように、社会の必要に対する財源確保を実現した歴史があります。
これに倣い、市独自の保育政策というニーズを、公平性を除してでも、納税者一人一人で支えていく仕組みを創設することは本来、王道の政策です。
単純な計算ですが、例えば、保育士の処遇改善を町田市並みにするのが4億円必要なのであれば、納税義務者36.5万人で割れば、一人当たり住民税均等割り1100円の負担になります。月額で91円です。数ある政策ニーズの中で、保育士処遇改善だけに絞って税制創設すべきかどうか、という問題点は残りますが、月額91円で保育士さんに報いることができるのであれば、賛同される方も多いのではないでしょうか。
子育てを社会全体で支えることが求められる時代に、税制創設で対策を打つ地方自治体が登場すれば、どうしてかyoutubeなどの不確かな情報源を頼りに、減税・バラマキばかりを正しい政治とする世論に対して、一石投じることができるでしょう。
行政、そして議会においても、市独自政策の必要性を論ずる場合、税制改正含めた財源の議論から逃れず検討するよう要望いたします。
以上



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