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自動運転事業化に向けた取組について(令和7年9月24日一般質疑録)

  • 執筆者の写真: 慧 務川
    慧 務川
  • 10月8日
  • 読了時間: 6分

令和7年9月定例会では一般質疑での登壇の機会をいただき、「自動運転」について取り上げました。暫定メモですが、こちらに記録します。


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まず、自動運転サービスの事業化についてです。

日本では2024年度、100か所以上の自治体で、自動運転技術が実証されており、そのうち5か所では、自動運行装置が人の運転操作の全てを行う、「レベル4自動運転車」が通年運行されています。

本市では運転手不足による神奈中バスの減便や路線廃止の流れは止まらない中、高齢化により免許返納者が増える一方であり、買い物や病院などへの移動手段として人手の要らない自動運転サービスへの需要は今後更に増していくことは間違いありません。

しかしながら、自動運転サービスの事業化と実装は、いち早く実証に取り組み、政府や関係事業者と知見・経験を積み重ねた自治体から優先的に進んでいくものと考えます。また、実証の取り組みの過程で構築した関係者との信頼関係は、先端技術投資をその自治体により多く呼び込む可能性を秘めています。

本市は自動車産業とともに発展してきた歴史を持ちます。また、リニア新幹線神奈川県駅が開通すれば、自動車産業・技術の一大集積地である愛知・岐阜をはじめとした中部地方ともビジネス交流の機会が増大するはずです。

本市が自動運転の実証に率先して取り組んでこなかったのは大きな痛手です。今からでも遅くはありません。

いち早く自動運転移動サービスを導入するため、本市も実証事業に参画すべきと考えます。見解を伺います。

 

既に多くの自治体で実証は進められており、本市はいわば「遅れ」ている立場にあります。それでも実証に手を挙げ、国の事業に採択されるには、何らかの新規性やこれまでの実証で見出された課題に対応する取組を本市から提案しなければなりません。

そこで私は事業化への課題に着目しております。自動運転技術は今、実証の域を超え、サービスの事業化を見据えた取組が求められている状況です。現在、全国の自治体で実施されている実証の結果、事業化に向けてはどのような課題が生じていると認識しているか、伺います。また、実証に取り組むにあたり、事業化を見据えて提案し、国の事業に手を挙げるべきと考えます。見解を伺います。

 

(市長)

自動運転については、運転士不足の解消だけでなく、まちの魅力向上にも大きく資する取組であると考えている。

こうしたことから、本市においても交通事業者や関係機関と意見交換を行っており、今後、自動運転の実証運行に向けた取組を進めてまいる。

事業化に向けた課題等について。

自動運転については、特に車両費用が高額であり、実証運行終了後の収支採算性など、事業の継続性に課題があると認識している。

今後は、国の補助制度を活用するなど、課題の解決に取り組むとともに、新たなまちづくりを踏まえた自動運転の導入など、様々な視点を取り入れながら取り組んでまいる。

 

非常に前向きな答弁をいただき大変心強く思います。では、どのような実証事業に取り組むべきか、国の動きを踏まえながら再質問したいと思います。

デジタル庁では、これまでの実証の成果から見えてきたこととして、採算面の改善には自動運転サービスの需要と供給の双方の視点を踏まえたサービスの再設計が必要であることや、技術面では自動運転の初期の設備投資の負担軽減が必要であることを論じ、「モビリティロードマップ2025年度版」として本年6月にまとめています。

 

採算面については、現在の自動運転の導入コストが1台1.6~2.2億円程度かかるといわれるように供給制約がある中、自動運転サービスの潜在的な需要はともかくとして、目下の需要は低いという、需給のミスマッチが生じており、このため採算がとれず事業化への障壁になっているとの指摘があります。

このため、潜在的な需要、例えば、本市では免許返納をしている高齢者や車をもっていない子育て世帯などの自動運転サービス利用者となり得る潜在需要をデジタルデータ等から可視化し、またそうした潜在需要にとって最適な運行経路や車両の形態などといった供給面の在り方を合わせて検証し、需給をマッチさせる取組を推進することがモビリティロードマップに示されております。この取組を「交通商社機能」と呼び、デジタル庁が交通商社機能の確立に向けた支援をしていく旨が記載されている。

くしくも、本市は都市部におけるコミュニティバスの導入、中山間地域における乗合タクシーの導入、そして、若葉台や新磯といった高齢化地域にはグリーンスローモビリティを実証事業として取り入れるなど、地域の特性と需要を検証しつつ、移動サービスの供給の在り方を柔軟に検討してきた点で、図らずも「アナログ版交通商社機能」を担ってきたといえます。

この実績をベースにデジタルな潜在需要把握を実施し、移動サービスの今後の在り方を見極める「交通商社機能」にチャレンジすることで国庫支出金を獲得しながら、自動運転サービスの事業化に貢献していく自治体として名乗りをあげる、こうした視点を持ちながら積極的な取組を期待したい。見解を伺います。


(都市建設局)

自動運転の実証運行については、地域の移動需要の把握や創出など、「モビリティロードマップ」における「交通商社」の考え方も参考にしながら取り組んでまいる。


技術面については、自動運転を支える要素技術、例えばレーザー光で人や障害物の距離を検知するライダーシステムが要となっているが、ライダーシステムの小型化、低コスト化が必要と「ロードマップ」で指摘されております。

いみじくも、本市に相模工場をもつ三菱電機の9月10日付けプレスリリースによれば、ライダーを用いた自動運転車両の移動サービスを展開していくようであります。三菱電気と連携した要素技術の低コスト化とその応用実証場所として、本市のエリアを提供していくことは事業者、国に提案できないものでしょうか。

また「ロードマップ」は「技術的課題解決」に向けた「先行的事業化地域」を今後選定し、各府省庁施策の集中投入をするとしています。先行的事業化地域での運行ケースの事例として「グリーンスローモビリティ等現在の技術レベルで円滑な交通を妨げる恐れのない地域(細い街路の多い過疎地域等)」が明記されているが、今後、こうした地域で自動運転を普及せるための課題検証を実施するつもりのようです。まさに若葉台や新磯地区は最適地ではないでしょうか。

このように技術の低コスト化については地元企業との連携が考えられ、デジタル庁が選定するとする「先行的事業化地域」にもマッチした地域を本市は有している。こうした視点を持ちながら積極的な取組を期待したい。見解を伺います。


(都市建設局)

地域に応じてどのようなモビリティサービスが求められているのか、どうすればそのサービスが継続できるのか、という視点をもって、自動運転の実証運行に取り組んでいく必要があると考えており、「先行的事業化地域」など「モビリティロードマップ」の視点を踏まえ、関係機関や事業者等と意見交換を行いながら、取組を進めてまいる。

 

事業者とはどのような事業者を指すのか、伺います。


(都市建設局)

「事業者」については、本市の「イノベーション創出促進拠点」である、「FUN+TECH LABO」に参画する事業者などの先端技術を有する事業者を想定している。


是非FUN+TECHラボへの参画事業者らと課題意識や本市の強みを共有してください。今私が申し上げたことは、私自身「机上の空論」を述べているような気にもなりますので、専門家とより深みのある議論を進め、事業化に向け真に有効な実証に取り組むよう強く要望いたします。

 
 
 

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むかわ けい(務川 慧)

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