R6/9月定例会議一般質疑録 食料安全保障について
- 慧 務川
- 6 日前
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◆9番(務川慧議員) 自由民主党相模原市議団の一員として、通告に従い一般質問を行います。
まず初めに、食料安全保障政策について質問します。海外から安価に安定的に食料や飼料が手に入る時代は終わってしまいました。改めて、国内の農業は尊い。国や自治体が一丸となって農業を支えていかなければならない、そう思います。政府は、食料安全保障の確保のために、農業の憲法と言われる農業基本法の改正案を四半世紀ぶりに今国会に提出しています。改正案では、国と地方自治体に新しい責務を規定しているところで、その責務は、食料安全保障の確保に国も地方自治体も努めなければならないといったことも書いています。しかしながら、御存じのとおり、相模原市が推進しているのは、あくまで都市農業です。食料自給率が200%を超えている北海道とは根底から違うわけです。相模原市の都市農業と農業基本法改正案が本市、自治体に求める新たな責務である食料安全保障の確保との間には、一見すると食い違いがあるように私には思えます。都市農業を推進しながらも、食料安全保障の要請への対応を両立させる。今回求められる要請を契機に、どのようにして本市の都市農業をもっとよい形に発展させていくべきか考える必要があるかなと思いましたので、伺います。
まず一つ、食料安全保障は、その定義ですと、良質な食料が合理的な価格で安定的に供給され、かつ、国民一人一人がこれを入手できる状態との定義なんですね。一方で、都市農業を特色とする本市が食料安保に向けて、その役目を果たすことができるのか伺います。
また、今改正法案では、食料安全保障の確保に向けて、農業の生産基盤、経営基盤の強化を求めています。都市農業である本市の農業基盤を強化する意義は果たしてあるのか、見解を伺います。
また、農業経営基盤強化促進法は、既に昨年の4月に改正法が施行されていまして、地方自治体によって農地を集約化することを強く求めています。さらに、今回の農政関連改正法案では、農業経営基盤強化促進法に基づいて集約化した農地というのは、地方自治体の責務として農振農用地として確保すべきと、そんな定めも今回の法改正では出てきています。この農業経営基盤強化促進法が求める農地集約化の趣旨を改めて伺うとともに、相模原市も農地の集約化をやっていかなければならなくなったわけですけれども、本市ではどのように進めていくか伺い、1問目といたします。
○大崎秀治副議長 市長。
◎本村賢太郎市長 務川議員の御質問にお答えします。
初めに、本市の都市農業が食料安全保障の確保において果たす役割についてでございます。県の令和3年度の食料自給率は2%であり、本市でも状況に大きな差はなく、これを直ちに高めることは難しいものと考えています。しかしながら、都市農業には子供たちを含む多くの市民の食を支える地産地消の取組に加え、身近な農業体験、市民の農業への理解の醸成など多くの機能があり、これらを有効に活用し、市民生活の向上に資することが、本市の都市農業が果たすべき役割であると考えています。
次に、本市の農業基盤を強化する意義についてでございます。多くの機能を有する都市農業を振興し、さらなる地産地消を進めるためには、農業従事者が安定的な収入が得られ、希望を持って営農できる環境とすることが重要であると考えています。このため、効率的で高収益な営農を実現するため、農道等の整備や農地の集約化など、農業基盤を強化することは大きな意義を持つものと考えています。
次に、農業経営基盤強化促進法の改正の趣旨と本市の対応についてでございます。このたびの同法の改正の趣旨は、将来の農地利用の姿を明確化する地域計画を令和7年3月までに定め、農地の担い手を幅広く確保しながら、農地の集約化等を進めることとされています。今後、農業関係者等から成る協議の場を設け、地域の農業の状況等を共有しながら、本市の特性に即した地域計画を策定してまいります。
○大崎秀治副議長 務川議員。
◆9番(務川慧議員) 再質問です。
市長から答弁がありました、地産地消を確立していくことでしたり、農業への理解の醸成といった機能が都市農業にはあると。それをもって、食料安全保障に役割を果たしていく。まさにそのとおりかと思います。地産地消の推進であったり、子供のうちから地域の農業の尊さを学んでもらうために、最も有効な施策は、私は学校給食で市内の農産品を消費してもらうことであろうと思っています。学校給食で、どれほど地産地消を推進できているか、市内学校給食の、農畜産物の年間使用量と市内産の割合について、まずお伺いいたします。
○大崎秀治副議長 学校給食・規模適正化担当部長。
◎有本秀美学校給食・規模適正化担当部長 令和4年度の実績では、野菜は約1,005トンのうち、市内産が約120トンで12%、卵は約35トンのうち、市内産が約23トンで66%、お米は市内産を安定的に供給いただくルートが整っていないことから、総使用量約384トンのうち、市内産が約2.4トンで0.6%となっています。
○大崎秀治副議長 務川議員。
◆9番(務川慧議員) 卵については、今のお話ですと地産地消に大きく貢献しているように思います。対して、野菜、米の市内産利用率、心もとない数字です。
ところで、市内の農畜産物の生産量、そもそもどれほどになっているか伺います。
○大崎秀治副議長 環境経済局長。
◎藤井一洋環境経済局長 市内の農畜産物の年間生産量でございますが、米につきましては、農林水産省の作物統計によりますと、昨年の生産量は385トンです。鶏卵と野菜につきましては、本市の生産量を公表している統計はございませんが、県の飼育数、生産量等の統計を用いて概算を試算いたしますと、鶏卵の令和4年度の生産量はおおむね4,300トン、野菜につきましては令和3年の生産量はおおむね9,300トンではないかと捉えているところでございます。
以上です。
○大崎秀治副議長 務川議員。
◆9番(務川慧議員) 今の数字、両者を踏まえまして、市内産の野菜を9,300トン生産しているのに対して学校給食で120トンの消費で、米は385トンの生産に対して2トンしか使っていないということで、現状、学校給食に市内産はほとんど届いていないようであります。
ちなみに、中学校給食の全員喫食実現後は、さらに学校給食でどれくらい使用量が創出されるか伺います。
○大崎秀治副議長 学校給食・規模適正化担当部長。
◎有本秀美学校給食・規模適正化担当部長 現在実施しておりますデリバリー給食で使用している量に加え、野菜が約400トン、卵が約20トン、お米が約90トン必要となる見込みです。
○大崎秀治副議長 務川議員。
◆9番(務川慧議員) そうしますと、令和8年度以降は、野菜が1,405トンの消費見込みで、米が474トンの消費見込みだということになります。市内産の年間の総産出量と規模感が一致しますので、やはり学校給食にとって、市内農産物は大きな買取り先となり得ます。今後さらに市内産の農畜産物を活用する可能性はあるか、また、その上で課題があれば伺います。
○大崎秀治副議長 学校給食・規模適正化担当部長。
◎有本秀美学校給食・規模適正化担当部長 市内産農畜産物の活用は、食育上の効果のほか、輸送距離の縮減による環境面での効果も見込まれることから、できる限り多く使用していきたいと考えています。使用拡大に向けては、市内産の農畜産物を天候等の影響を受けずに安定的に提供いただける環境の確保のほか、衛生管理上、給食調理当日の朝に市内54校の給食室へ配送していただく仕組みづくりなどが課題となっています。
以上でございます。
○大崎秀治副議長 務川議員。
◆9番(務川慧議員) 要望ですけれども、今、市が取り組んでいる地場農産物の使用拡大に向けたモデル事業には、私、大きな期待を寄せております。市内農産物の流通システムの構築、引き続きよろしくお願いします。また、学校給食がこれまで以上に地産地消と食育を推進させるような体制づくりということで、食料安保の確保にも寄与する取組になることを期待します。
続いて、農業生産基盤の強化について、再質問です。先ほどの再質問の答弁で、米については、学校給食でこれから総使用量が474トン見込まれるということで、一方で市内産の米は385トンしか作っていませんから、今後、市内産の米の供給力を高めても、まだまだ学校給食側は、数字上の話ですけれども、買い取る余地があるということです。ですから、供給力を高めるためにも、農地の集約化ですとか、そういったことで農業基盤を強化することが、やはり市長答弁にあったように、依然として意義があると思うんですね。さらに、市長から答弁いただいた地域計画が策定されますと、それをもって農地集約化の促進がされるということで、ぜひお願いしたいんですけれども、一方で、改正法の要請とはいえ、農地所有者の方ですとか、耕作者一人一人が考える、農地の在り方というのは多様ですから、市長の答弁でありました協議の場を設けて地域計画を作成するといっても、手続が非常に困難になることが私、予想されると思っています。もしいろいろ困難があって地域計画が策定できなかった場合、懸念するのは、国から営農に係る支援が得られなくなるんじゃないかということなんですけれども、その点について見解を伺います。
○大崎秀治副議長 環境経済局長。
◎藤井一洋環境経済局長 地域計画策定の実績と、国の支援の関係につきましては、これまで明確に示されたものはございませんが、過去に、新しい制度が導入された際の例を見ますと、新たな制度への対応状況が、農家が国からの財政支援を受ける際の、評価点の対象となった事例もあることから、今回も地域計画策定の有無が、国の採択に影響を及ぼすおそれがあるものと考えております。
以上でございます。
○大崎秀治副議長 務川議員。
◆9番(務川慧議員) そこを本当に懸念しているところで、しっかり地域計画策定をお願いいたします。
その地域計画策定マニュアルですと、昨年3月までに、協議の場の、設置区域の検討をすることが記載されていますけれども、市の現在の検討状況を伺います。
○大崎秀治副議長 環境経済局長。
◎藤井一洋環境経済局長 協議の場の設置や、設置区域の検討状況につきましては、農業委員会や農協等と調整を進めておりまして、現在、おおむねの方向性の案が定まってきたところでございます。
以上でございます。
○大崎秀治副議長 務川議員。
◆9番(務川慧議員) もう既に法改正から1年近くたっていまして、やや取組が遅れているようにも思いますので、地域計画策定に向けて、残り1年間の期間、どんなスケジュールで取り組んでいくのか伺います。
○大崎秀治副議長 環境経済局長。
◎藤井一洋環境経済局長 今後のスケジュールでございますが、農業関係者等から成る協議の場を設けまして、地域計画策定の方針等を定めてまいります。その後、この策定方針に基づきまして、農業委員会とも連携して地域計画の案を作成し、市内農業関係者への説明を経て、令和7年3月までに計画を策定してまいります。
以上でございます。
○大崎秀治副議長 務川議員。
◆9番(務川慧議員) 要望です。見る人を魅了する田園風景、相模原市にもたくさんあります。それを保全する意味でも、担い手にとって扱いやすい圃場を提供する意味でも、そして食料安保に向けても、やはり農地集約化は今後の農政の鍵になると思っています。残り1年という迫った期限なんですけれども、ぜひ本市の地域計画策定を確実に進めていただくよう要望いたします。

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